アナログフィッシュとは?

アナログフィッシュは、長野県にて1999年に結成されたスリーピースのツインボーカルバンドです。佐々木健太郎(Ba,Vo)と下岡晃(Gt,Vo)はそれぞれ、作詞作曲をし、基本的にそれぞれリードボーカルをとる。ドラマーの斉藤州一郎もコーラスに参加しており、楽曲のコーラスワークには定評がある。

アナログフィッシュの魅力

ツインボーカルと絡み合うコーラスワーク

前述にもある通り、それぞれがメインをとるボーカルなだけあって、絡み合うコーラスワークは絶妙である。また、ドラムの斉藤のコーラスも上手く溶け込み、3声の綺麗なハモリがガッツリはまり気持ちいい
基本のロックバンドのハモリなどでは、メインボーカルに上ハモ、下ハモなどどちらかでハモることが多いのだが、アナログフィッシュのハモリは、メインボーカルの上と下両方でハモることの気持ちよさがあることは当然のこと、メインボーカルとは違うメロディーを被せるコーラスワークや、追いかけるコーラスワークそして、そして厚みを持たせるために時にはアンセム的にユニゾンをすることもある。
そう、アナログフィッシュのコーラスワークはさながらビートルズのようだ。
ここまでのコーラスワークは日本の中でもトップクラスのロックバンドと言えるだろう。

キャッチ―で静と動を感じる楽曲

ソングライターが二人いることもあって、楽曲のバリエーションが豊かです。
ギターの下岡さんが書く楽曲は、文学的で、「静」を感じる歌詞が多いと感じています。風景や、情景を映し出すことで何かを表現しているような歌詞です。ベースの佐々木さんの書く楽曲は、情熱的で、「動」感じます。楽曲だけでなく各自の唄声も、平べったい少し鼻にかかった下岡さんの俯瞰した声と対照的に佐々木さんの声はセクシーで男らしく、エモーショナルな歌声です。好みはあると思いますが、この二人の声が一つのバンドにいることが奇跡に感じます。

強靭なバンドアンサンブル

スリーピースバンドとは、最少人数で成立させる制限のついた構成だ。ギター、ベース、ドラムそれぞれの役割を最大限に活かして成立させる。アナログフィッシュのサウンドは、スリーピースとは思えないほどの音の厚みがある。音数は少ないのに、一人一人が出す音の厚みが半端ない。そして、縦のラインがびっしりあっている。
一度まだ売れ出した頃(メジャー1stアルバムぐらい)のandymoriとアナログフィッシュの渋谷クアトロのツーマンを見にいったことがあった。この時に聞いたサウンドはプロとアマチュアぐらいの差があった。。もちろんandymoriにはandymoriの良さがあるが、端的にいうとandymoriのサウンドは「ごちゃごちゃしている」が故に、スリーピースにも関わらず何がなんだか分からないサウンドになっている。(その分勢いはあるが)対してアナログフィッシュのサウンドは、ベースのフレーズも、ギターのリズムも、ドラムのハイハットのビートまでしっかり区分けされながらも一体感があり、いわゆるグルーヴ感が半端ないのだ。

ツインボーカルと言ったが、あのフレーズを弾きながら歌うの!?というフレーズばんばん弾きこなす。こんなバンドなかなかいない。

アナログフィッシュの好きな曲ランキング

第5位:Living in the City

2ndシングルLiving in the Cityに収録。
直訳すると「都市に生きる」。

Living in the City 
大切な物は そんなにないよ
片手できっと 足りるだろうな
my life in the city
明日は何か 起こるだろうか?
それとも今日と同じだろうか?
どうでもいいよ my life in the city

都会にはなんでもある。そんな都市で生きるのに、大切なもの片手で足りると唄っている。なんとなくだが、都会に夢や希望をもって出たアナログフィッシュが東京に出てきて感じたことをうたっているように感じる。
何か凄いことが起きるじゃないか。ここにくれば夢がかなうんじゃないか。そんな期待を持ってきた都市は、なんでもあるけど、なんにもない。大切なものは最初からもっていた、そんな風に自分には聞こえた。
アンニュイで少しけだるく歌う歌声が、自分自身への応援歌のようで好きだった。

第4位:Hello

1stミニアルバムHello Hello Helloに収録。
まずサウンドが好き!ハモリが好き!追っかけが気持ちいい!イントロのロック感のあるリフ、Aメロのワクワクする4つ打ち、ポップでキャッチ―で心地いいんだわ!

Helloっていうのは、黄金フレーズなんです。サンキュー、グッバイ、さよなら、会いたい、好き、この辺りのフレーズは本当にありきたりだけど、黄金フレーズです。Helloを使う唄って結構あるけど、一、二を争うHelloです。

第3位:ナイトライダー

1stミニアルバムHello Hello Helloに収録。
この曲は、アナログフィッシュでいう静の部分を感じる正に夜の曲。
キャッチ―なんだけど、ちょっとだけサウンドは不協和音感もあって、
不気味な感じもあるけど、スネアがドカーンと抜ける音が
それが闇夜を照らす、ライトかのように照らす。
そして、夜から少しずつ明るくなってくるのか?と思わせるような、
展開と盛り上がりに高揚感がゾクゾクします。

第2位:BGM

2ndミニアルバムBGM?に収録。
超ポップで超キャッチ―!これぞアナログフィッシュの真骨頂という曲。
もうなんか聞いてるだけど、元気が出てきそうな、自然と体が動いてしまうようない一曲です。
歌詞もシンプルではなんだけど、そこがまた一度聴いたら忘れない癖になるサビの2回しのコード。
そして、自分が好きなのでは最後のオチサビ後の展開が広がったサビ?です。
ライブで聞くとまた、盛り上がって最高なソングです。

第1位:夕暮れ

1stアルバム世界は幻に収録。
これは、もう出だしのフレーズと展開に、初めて聞いた時の衝撃が半端なかったです。最初ひたすら「夕暮れです」というフレーズから始まるんだけど、最初は本当にボリュームも小さい所から始まって、段々と各楽器隊が入ってきて、ハモリが入ってきて広がっていく。
この夕暮れ、あなたにはどんな風景が見えますか?
自分には、オレンジの夕暮れよりかは、大分夜よりの夕暮れに感じました。その不安感が広がり切ったところで、Aメロが始まります。

「胸骨と胸骨の隙間にまん丸い大きな穴があいたので 僕は、
踏切でボーっとして立ってたら かまいたちに滑り込まれてしまったので
顎がぐらぐらですよ。」

はい、もう意味が良く分からないですねw
でも、その後サビでは「夕暮れです サイレンが鳴る 死者数名」となるわけです。なんとなくね、意味なんてないのかもしれないのだけど、夕暮れなんです。昼と夜の間なんで、不安な気持ちになって、そういうなんとも言えない気持ちが表現されてるんじゃないかなって、思います。
それでも最後には「オレンジの粒子が」っていうフレーズや、「オレンジになった」っていうフレーズが出てくるんです。だから最終的には、不安を決してあおるのではなく、夜の隙間に見える最後の光みたいな暖かさを感じる。

不思議だと耳に残る、何度も聞きたくなる曲なんです。

番外編:スピード

1stシングルスピードに収録
はい、自分の好きな曲ベスト5には入らないけど、アナログフィッシュで一番メジャーな曲なのではないかという曲です。
あの大人気漫画ナルトのエンディングテーマだったそうです。(どっちかというと曲調で言うとオープニングテーマに聞こえる…。

疾走感があって、キャッチ―で、エモーショナルでアナログフィッシュっぽい曲です。サビ前のセリフ?の部分とか個人的にはサンボマスターっぽいなーと感じてました。

ライブで盛り上がること間違いなしの一曲だと思います。